発達障害(ASD、ADHD、LDなど)
発達障害(ASD、ADHD、LDなど)
発達障害(神経発達症)とは、生まれつきの脳の機能の発達に偏りがあるため、対人関係の構築やコミュニケーション、学習などに困難が生じる状態です。本人の努力不足や親のしつけが原因ではなく、適切な環境調整や周囲の理解によって生きづらさを軽減できます。主な種類として、以下の3つが挙げられます。人によってはこれらの特徴が複数重複することもあります。
自閉スペクトラム症(ASD:Autism Spectrum Disorder)は、生まれつきの脳機能の偏りによる発達障害の一つで、主に「社会的コミュニケーション・対人関係の困難」、「興味や行動の強いこだわり(反復行動)」、そして「感覚の特性」という3つの大きな特徴があります。
自閉スペクトラム症(ASD)には、根本的な原因そのものを治療して「完治」させる医療はありません。しかし、本人が生きづらさを感じている「生きにくさ」を和らげ、社会の中で自分らしく生活できるようにするための「療育(発達支援)」や、環境を調整する「環境調整」、困った症状に対する「お薬」によるアプローチがあります。
本人の特性を理解し、コミュニケーションのスキルや日常生活の困りごとを減らすための練習を行います。
本人の努力だけで解決しようとせず、周囲の環境を本人の特性に合わせることで、パニックや過度な疲労を防ぎます。
ASDそのものを治す薬はありませんが、日常生活に強い支障が出ている二次的な症状(イライラ、不眠、強い不安など)に対して、一時的または補助的に薬が処方されることがあります。
注意欠陥多動性障害(ADHD:Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)は、生まれつきの脳機能の特性による発達障害の一つで、主に「不注意」、「多動性」、「衝動性」という3つの大きな特徴があります。
自閉スペクトラム症(ASD)を併せ持つ人も少なくありませんが、ADHDは特に「集中力の維持」や「行動のコントロール(ブレーキ)」に難しさがあるのが特徴です。
すべての特徴が強く出るわけではなく、人によって現れ方が異なります。
薬に頼る前に、または併用して以下のような工夫で日常生活の困難を軽減します。
学習障害(LD:Learning Disorder / 限局性学習症:Specific Learning Disorder)は、全体的な知的な遅れがないにもかかわらず、「読む」「書く」「計算する・推論する」といった特定の学習能力の習得や使用に著しい困難を示す発達特性です。
本人の努力不足や怠けではなく、脳の機能的な特性が原因であり、大きく分けて3つのタイプがあります。
文字を正しく認識したり、文字を音に変換したりすることに困難を抱えます。
文字の形を認識して正しく再現したり、文章を組み立てて書いたりすることに困難を抱えます。
数の概念の理解、基本的な計算、または算数・数学的な推論に困難を抱えます。
適切な「療育・教育的支援(指導)」や「環境調整(合理的配慮)」を行うことで、本人の生きづらさを軽減し、持っている能力を最大限に伸ばすことができます。
一般的な学習方法ではなく、その子の認知特性(脳の得意な情報処理の仕方)に合わせた方法でアプローチします。
苦手な部分をテクノロジーや道具で補い、本質的な学習や思考に集中できる環境を整えます。
学習障害そのものを治す薬はありませんが、以下のような場合に医療が介入することがあります。